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銀座/むさしや足袋店

2010年1月20日

変わらぬ堅実な手仕事が評判を呼ぶ「むさしや足袋店」

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1874年創業、銀座の一角に静かに佇む老舗の足袋店。顧客には著名な演歌歌手や歌舞伎俳優、芸者衆がいるほか、日本舞踊や茶道の生徒さんが先生にすすめられて、訪ねてくることも多いそうだ。
あつらえたように足にぴったりとフィットする足袋は、サイズは2mm刻み、幅は4種類、甲の高さは2種類あることから、足にしっくりと馴染む。足袋は洗うと縮むことから、店頭では一度水に通した足袋を試し履きできる。また、4本指が長い、幅が細い、左右の足の大きさが違うなど、型を作りオーダーメードも可能だ。白足袋以外にも、色足袋や柄足袋も並ぶ。

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店舗の奥にある工房で足袋作りに勤しんでいるのは、この道50年以上というご兄弟の足袋職人だ。
手元を覗くと、数種類の包丁を駆使して足袋の裁断をしている。個人の型に沿って、きれいに切り分けていく。傍らにあるシンガーのミシンは、明治時代からあるもので、もちろん現役。
もう片方では、甲側とアキレス腱側のそれぞれの側面を縫い合わせ、掛け糸とこはぜを付ける作業をしていた。足袋作りで一番難しいのは、つまと呼ばれる親指のつま先の部分を縫う工程だそう。甲と底の布を合わせ、細かいギャザーを入れながら、立体的に縫い進めるが、この按配を掴むには「10年以上はかかる」という。

ひと段落すると、場所を移して仕上げの作業に入る。出来上がった足袋を2本の木の棒を使い素早く表に返し、木型に入れ、木槌で叩いて成型していく。表に返す作業ひとつとっても、足袋を棒にグイグイと押しつけ、大変な力がこもっていた。しかし、丁寧に仕上げられた足袋は、相当な負荷がかかってもびくともしない。きれいに形が出てきて、頼もしいぐらいだ。

住所:東京都中央区銀座4-10-1
電話:03-3541-7446
営業時間:8:00〜17:00
定休日:日曜・祝日

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