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銀座伊勢由・銀座いせよし

2010年1月24日

女性を美しく見せる色を知り尽くした老舗呉服店の粋「銀座 伊勢由」
着物着始めに気軽に入れる「銀座いせよし」

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1868年、日本橋若松町が始まり。1933年に金春通りのこの地に移り、創業141年を迎える老舗の呉服店。

金春通りには能楽の金春家の屋敷があったことから、毎年8月7日に「金春能楽祭り」が行われ、金春家によって「路上能」が舞われるようになった。そのとき、金春流のきまり文様「五星」をモチーフにした、会の揃い浴衣をあつらえるのが銀座伊勢由だ。普段から、オリジナルの浴衣を作り、手元にある型紙は数百種類に及ぶ。

女将は言う。「伊勢由は、代々物作りが好きな家系。浴衣は、図案師と打ち合わせをし、型紙を彫り、糊を置いて、昔ながらの技法で染料を通しています。そうすると印刷のものとは違い、糸目を塞がないので、涼しいのです」

銀座の街歩きに合う、粋な着こなしを聞くと「浴衣のよそゆきにあたる、絹紅梅がいいですよ。半衿を出したり、足袋と草履を履いたりするだけで、ホテルやレストランでのお食事にも行けます。うちは、絹紅梅に合う襦袢や腰巻もオリジナルで作っています。着物は絹、下着は綿でできているので、肌や体にも優しいですよ」とすすめてくれた。

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着物は着慣れないと息苦しい印象があるが、実は腰紐のみをキュッと締めておけば、事足りるという。あとは帯に至るまで、ゆるめていても着崩れる心配はないそうだ。実際、女将の帯を見せてもらったが、程よいゆとりがあった。「昔の女性は着物を着て、今より大変な水汲みから、お洗濯やお掃除、炊事をしていたわけです。だから、本当は洋服より着ていて楽なんですよ。ギュッと締める必要もなければ、難しいしきたりもない。誰にでも着られるものなのです。しかも湿気が多い日本の気候に即して、通気性がいいので、快適に過ごせるのです」

昔から粋な新橋芸者が行き交う土地柄、女性を美しく見せることにこだわり、着ると、きれいに見える色を取り揃えてきた。「例えば、80代の方がグレーの着物をお探しだとします。うちはグレーにしても、透き通った色を扱っていて、この色は女性の顔うつりがよくなるのです。若い女性であれば、淡いピンクやブルー、クリーム色をおすすめすることが多いですね」

女将の千谷光世さんは「着物は一枚売って終わりではない」と語る。顧客には祖母の代からの付き合いも多い。「着物は消耗品ではなく、祖母から母、娘へと受け継がれていくもの。背が小さい人の着物であれば、ほどいて羽織や長襦袢にもできるし、捨てずに使っていけるのです。着物には親が着ていたときの“想い”がある。大変な数の職人さんの手を経て出来上がるものでもあるので、大事に、愛しいものとして、接していただけるとうれしいですね」

最後に、着物初心者に向けてのアドバイスを聞いた。「まずは、浴衣から始めてみてはいかがでしょうか。自分に合った寸法に仕立てれば、着づらいことも難しいことも一切ありません。お店で2、3回お教えしますと皆さん、着られるようになります。この間は、海外の方がいらして、一度で覚えて帰られましたよ」

銀座伊勢由
住所:東京都中央区銀座8-8-19
電話:03-3571-5388
営業時間:11:00〜19:00(土曜〜18:00)
定休日:日曜・祝日
http://www.ginza-iseyoshi.co.jp

銀座いせよし
住所:東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル3F
営業時間:11:00〜19:00(土曜〜18:00)
定休日:日曜・祝日
http://www.iseyoshi.com

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